ウォーレン・バフェットから学べる投資術

昨日、ウォーレン・バフェット率いるバークシャーハサウェイが株主総会を開きました。



彼らが何を発言したかは、上記のツイートを見ていただけると幸いです。

今回は、その中1つで「昨今の投資家の発言は危険」という言葉について考察していきます。


昨今の投資家の発言は危険

株主総会の中でバフェット氏は以下のように発言しています。

【バフェットの発言】
    It's fun to participate in, but it can get very dangerous when people say two plus two is five and the other says two plus two is three, you know, and they're gonna give you those answers
    (市場に)参加するのは楽しいですが、「2+2=5」という人と、「2+2=3」と言う人がいます。そういう答えを出されると、本当に危険です。

これらの現象は「テスラの株価」が想像しやすいと思います。

SNSを見れば、テスラの株価が”高すぎる”という人がたくさんいます。



これがバフェットがいう「2+2=3」と言う人ですね。


対して、ARK社のように現状のテスラは安すぎると叫びます。


これが「2+2=5」という人です。

投資家はグロース株投資やバリュー株投資、高配当株投資など、それぞれの信仰宗教によって信じるものが違います。

そして注目されるのは、いつも過剰な発言を好む”インフルエンサー”です。

人は正しい投資判断よりも刺激的なニュースに注目してしまうので、投資初心者からは正しい判断をする人の意見がどんどん遠のいていきます。


危険なのは刷り込み

バフェットが危険だと警鐘するのは、刺激的な情報を発信をするインフエンサーや様々な投資見解があることではありません。

一部の宗教的な情報が”何度も・何度も・何度も”同じ人に刷り込まれながら、インプットされる危険性を危惧していました。


たとえば、レバナスへ投資をしている人は有名なレバナス投資家や参考になるインデックス投資情報を探しますが、結局のところ自分の都合の良い情報ばかり集めてしまう傾向もあります。

それが過剰に進んでしまうと、最終的には批判的な意見を言うアカウントをブロックしてしまったり、損切りができずに資産を必要以上に溶かしてしまう危険があるのです。


SNSやインターネットは一見広いように見えて、実は”村社会化””部族化”しています。

気にいる情報や人は簡単に受け入れられますが、自分にとって都合の悪い情報を発信する人は完全に仲間はずれにされます。

そういう社会の中で生きていると、自分の考えも村や部族と同化して、最終的には偏った投資判断をしてしまうのです。

バフェットは91歳(1930年生まれ)と割と古い人ですが、投資判断や考え方自体は新しい部分も多いように思えます。


ハワード・マークスの言葉

バフェットの言葉を通じて、思い出してしまったのがハワード・マークスの言葉です。

【ハワード・マークスの言葉】
    市場の値動きは投資家の心理が恐怖と強欲の間を揺れ動く振り子で全て説明できる

振り子の滞在時間は振り切った時に長くなり、真ん中で止まるのは、わずか一瞬です。

つまり、投資家の感情が中立である(欲や不安を抑えて冷静でいれる)瞬間はごくごくわずかということを言っています。


人は何かに期待したり、不安である状態がほとんど。

その感情に従ってしまうと、結局は物事を何かの偏見で見てしまうものです。

そういう色眼鏡をかけた状態で物事が見えているという意識があれば、今よりも少しだけ冷静な投資判断ができるようになると私は思います。