2022年は業績相場
2022年はテーパリングの前倒しと、3回の利上げが視野に入っています。
するとコロナ以降、お金ジャブジャブの相場でいくつも生み出されたハイパーグロース株や高PER銘柄の株価成長が急転し、企業決算や業績に株価が連動する業績相場になっていくと予想できます。
2021年12月24日に公開されたニッセイ アセットマネジメントのレポートによると、2021年以降の米国株式市場は完全に業績相場に移行していることがわかります。
出典:ニッセイ アセットマネジメント2021年1月まではPER(株価収益率)の高い人気銘柄に資金が流入していましたが、2021年2月以降はEPSの上昇率が高い銘柄の方が株価を押し上げた相場に一転しています。
米国株投資を普段からされている方は、Snowflake、Crowdstrike、Tesla、Zoomの株価を思い出して下さい。
Zoomはもう少し早く反応しましたが、先程あげたハイグロ銘柄の多くは2021年2月頃より株価が下がり始めました。
出典:Google Financeおそらく、2022年以降もEPS成長率の高い銘柄の株価が上がりやすい相場になり、反対に高PERかつ業績の成長が鈍化している銘柄は売られる可能性が高くなっていくはずです。
ROICとは?
企業が利益を稼ぐ(EPSを成長させる)ための指標として使われるのが、ROEやROI、ROICだと思います。
- ROE:
負債を抜いた純資産に対しての利益率
計算式 ➡︎ 当期純利益 ÷ 純資産
- ROA:
資産(純資産+負債)に対しての利益率
計算式 ➡︎ 当期純利益 ÷ 総資産
- ROIC:
投下した資本に対しての営業利益率
計算式 ➡︎ 営業利益 ÷ 純資産と有利子負債
多くの投資家はROEを使うことが一般的ですが、詳しい方はROICを使うと思います。
ROICを簡単に言えば、ROEとROAの良い点だけを採用した財務指標です。
より詳しく知りたい方は、Amazonで以下の書籍を購入することをお勧めします。
高ROE企業が成長した2021年
ニッセイ アセットマネジメントのレポートによれば、2021年10月-12月期において、RIOCの高い企業ほど株価成長率が高かったというデータを発表しています。
出典:ニッセイ アセットマネジメントS&P500に組み入れられている時価総額$100B(約11.4兆円)以上の高ROE企業を調べてみると、かなりの確率で2021年の年初来リターンが上がっていることがわかりました。
ティッカー | ROE | 株価成長率 |
HD | 782.1% | +50.45% |
AAPL | 144.1% | +36.22% |
MA | 125.2% | +2.59% |
QCOM | 109.8% | +23.06% |
LLY | 89.3% | +65.02% |
UPS | 84.2% | +29.54% |
TXN | 68.3% | +15.52% |
AMGN | 63.7% | -1.27% |
AMD | 59.9% | +58.33% |
ABBV | 56.4% | +26.26% |
2022年もこのような利益成長率の高い企業に注目していこうと思います。