昨今の投資ブームがすごいです。

楽天証券では、直近1年間で200万件の口座開設が行われています。


書店にも多くの投資本が並んだり、YouTubeコンテンツや雑誌でも資産運用について取り上げられることが多く、つみたてNISAやiDeCoなどの非課税制度を使って投資信託へ投資する人が増えいます。


最近流行っている投資方法はS&P500に連動する投資信託や半導体やNasdaqに連動するレバレッジETFなどがあります。

個別株で言えば、以下のような投資テーマが最近のトレンドです。

人気テーマベスト30
参照元:kabutan 人気テーマ【ベスト30】

トレンドフォローは勝てない?

流行りテーマや上昇相場に便乗して投資をすることを「トレンドフォロー戦略」「順張り」と言います。

トレンドフォローのメリットとデメリットは以下の通りです。

【トレンドフォローのメリット】
  • エントリーしやすい
  • 長中期戦略になりやすい
  • 取引コストが低い

【トレンドフォローのデメリット】
  • 忍耐力が必要
  • 売るタイミングが難しい
  • 暴落に強いと勘違いされやすい

トレンドフォローはチャートを見れば、すぐに右肩上がりだと確認できます。

トレンドがある状態であれば、経済ニュースや関連コンテンツも世の中に充実しているため、必要な情報を集めることは難しくありません。

そのため、トレンドフォロー戦略で投資をするのは比較的簡単です。

トレンドが続く限りはトレードを繰り返さないため、ガチホ戦略になることも多く、投資経験者だけでなく投資初心者にとっても取引コストを削減できるなど有効な戦略として利用されます。


ただし、トレンドフォローは始めやすい一方で終わり(出口戦略)がわかりにくいというデメリットがあります。

トレンドが終わる時は認知が広がっているので投資素人では中々売り抜けられなかったり、ドットコムバブルのような株価暴落がくると市場が加熱してる分だけ下落幅が大きくなってしまうこともあります。


長期で負けない戦略

実際にモーニングスターでは、過去の順張りが有効に機能しなかったことを確認する記事が書かれています。


上記の記事を見て分かる通り、トレンドフォロー戦略だけでは株価暴落を耐え切ることはできません。

トレンドに便乗することに合わせて、自己資産を上手に分散し、かつ投資する場合もドルコスト平均法などで投資タイミングも分散させていく必要があります。


また、トレンドフォローはトレンドの流行り廃りにも注意する必要があると思います。

数年で終わるような投資テーマもあれば、数十年以上続く投資テーマもあるはずです。

できる限り息の長いトレンドに乗ることが、トレンドフォロー戦略で大きく儲けるコツだと思います。


ちなみに10年前の世界時価総額ランキングを見ると、最近の投資テーマ「脱炭素」「再生可能エネルギー」とは真逆の企業がランクインしていることがわかります。

世界の時価総額ランキング(2010年時点)
銘柄名 時価総額 業種
エクソン・モービル$368B◉石油産業
中国石油天然気$303B◉石油産業
アップル$295B情報技術
BHPビリトン$243B◉鉱業・石油
マイクロソフト$238B情報技術
中国工商銀行$233B金融業
ペトロブラス$229B◉石油産業
中国建設銀行$222B金融業
Royal Dutch Shell $208B◉石油産業
ネスレ$203B食品業

時価総額ランキングTOP10のうち、5社が石油産業に関わりがあった状況です。

このようにトレンドはいつか変わります。