コンビニで資産運用

おつり投資(クレジットカードや電子マネーから日々の購買データを集積し、そのおつり相当額を自動的に投資に回すサービス)を展開するトラノコ。

東京都内のセブンイレブン2,600店舗に月額利用料が割引となるQRコードを設置したというニュースが報じられました。


トラノコの月額利用料は300円。

コンビニで「トラノコ 資産運用スターターキット」のQRコードをスマホで読み取り後、レジで2,000円の決済を済ませると特設サイトのリンクとPINコードが表示される仕組み。

設定を完了させれば、最初の1年間は月額利用料300円が引き落とされないというものです。


手数料を比較

トラノコにかかる手数料は、以下の4点です。

トラノコの手数料一覧
  • 運用報酬:0.33%/年
  • その他手数料:0.066 ~ 0.11%/年
  • 月額利用料:300円/月
  • 出金手数料:300円/件

運用ポートフォリオは3つのタイプの選択制となっており、投資対象にはVOO(米国株式)やAGG(米国債券)など、割とまともな投資先も選定されています。

トラノコ
参照元:トラノコ

今回は投資信託でも人気のバランスファンドおよび世界株式と比較して、トラノコの手薄料が高いのかを検証していみたいと思います。

<比較の条件>
    以下2銘柄とトラノコを含めた3銘柄に初年度100万円を投資(その後の追加投資はなし)した運用結果をシミュレーションしていきます。
  • eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)
    実質コスト:0.22%
    売買手数料:0円
  • eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)
    実質コスト:0.173%
    売買手数料:0円
    トラノコファンドは最初の1年間のみ月額利用料300円を無料として、2年目以降3,600円/年の月額利用料を運用実績から引いて計算することにします(今回は運用コストの差を見るためにあえてこのような計算をしています)。

では、シミュレーション結果を見ていきましょう。

運用シミュレーション


最も運用コストが小さくパフォーマンスが大きくなったのは「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」でした。次に大差なくeMAXIS Slim バランス(8資産均等型)が続き、トラノコの運用成績は大きく突き放されてしまいます。

オルカンとトラノコの20年後の運用成績差は175,190円も広がっています。投資金額が200万円であれば35万円、300万円であれば52万円もの差がついてしまうことになります。

100万円につき20年間で17万円もの手数料を支払わされるのは、正しい資産運用とは言えないと私は思います。

もちろん、それと引き換えに投資アプリを使った便利な投資ができるのかもしれませんが、にしても手数料を払い過ぎなのではないかなと考えてしまいますね。


手数料と広告費は比例する

トラノコの手数料は人気の投資信託よりも高いことがわかりました。

もっと深い部分を追求していくと、宣伝や広告費をかけている金融商品ほど高い手数料を支払う傾向があると私は思っています。

以前、危険な投資商品としてロボアドバイザーや毎月分配型の投資信託をご紹介したことがありました。


これらの商品は多くのブロガー(アフィリエイター)、銀行や郵便局の窓口、証券や保険会社の営業マン、広報担当によって販売されているものです。

営業マンのお給料やアフィリエイト報酬、WEB広告費など販売するためのコスト(販売管理費)をかけている金融商品ほど、手数料を高く設定しなければ、企業は利益を得ることができません。

その手数料を負担するのは、顧客となる投資家です。

顧客は投資リターンが大きいものにお金を払いたいはずですが、運用コストが高いものほどテレビCMや営業マンが勧めてくるなどして知る機会がたくさんあります。

逆に手数料の安い投資商品ほど、誰も紹介したがりませんので、自分で見つける以外ありません。

このようなカラクリに早く気づくことができれば、無駄な手数料を払わずに良い金融商品に出会えるはずです。