PayPalの新アプリ
決済大手企業であるPayPal(ペイパル)が仮想通貨によるオンライン決済を開始したことを発表しました。
The new PayPal app gives you more ways to explore crypto. Whether you want to buy, sell, hold or even use it to checkout with millions of PayPal merchants. https://t.co/BO5unPByrR pic.twitter.com/2NcOnaR4yv
— PayPal (@PayPal) November 18, 2021
PayPalの新アプリは2021年9月にリリースされたもになります。
今回はこの新アプリにオンライン上での仮想通貨決済に対応したというニュースです。
PayPalが仮想通貨決済を導入したのは2021年3月のこと。
当時のニュースで米国の大手企業の取り組みとして大きく取り上げられ、ビットコイン価格も当時大きく上昇しました。
ただし、大きな注意点として気にしておかなければいけないのはPayPalの仮想通貨決済はビットコインやイーサリアム同士を取引するというような単純なものではありません。
PayPalの仮想通貨決済は利用者が保有する仮想通貨を一旦米ドルに換金してから、決済を実施できるというものです。そして利用者はまず納税を申告するための書類を作成してから利用することが可能です。
仮想通貨決済の欠点
仮想通貨決済が使えるお店はごくわずかではありますが、海外での決済時に利用できたり、国際送金よりも安い手数料で海外に送金することが可能というメリットがあります。
また一方で、一般的な決済手数料と比べると、高すぎて利用できないというデメリットもあるんです。
だからBitcoinやイーサリアムが投機目的でしか広まらず、仮想通貨を怪しい投資だと思われるかもしれません。
現在の平均的なBitcoinの手数料を見てみると、1回の取引あたりで$2,3〜$4.6(約263円〜526円程度)となります。
参照元:bitinfochartsBitcoinの手数料は送金者が自由に決定することができます。
ただし、安い手数料を設定すると送金完了までの時間が長くなり、高い手数料を設定すると送金完了までの時間が短くなるという特徴を持っています。
支払いの重要度に応じて手数料を設定するのですが、参考までに日本の仮想通貨取引所の送金手数料は以下のように設定されてます。
取扱銘柄 | bitFlyer | Coincheck | GMOコイン |
BTC | 0.0004 BTC | 0.0005 BTC | 無料 |
ETH | 0.005 ETH | 0.005 ETH | 無料 |
LTC | 0.001 LTC | 0.001 LTC | 無料 |
BCH | 0.0002 BCH | 0.001 BCH | 無料 |
XRP | 無料 | 0.15 XRP | 無料 |
NEM | 3 XEM | 0.5 XEM | 無料 |
上記の手数料は2021年11月時点で確認したものです。
2021年11月時点でのビットコイン価格は1BTC = 650万円となっていましたので、bitFlyerのBTC送金手数料は2,600円、Coincheckは1回の送金につき3,250円もの手数料がかかってしまう計算になります。
これは1回の手数料なので、送金するビットコインが1,000円分であっても100万円であっても同等の手数料が発生します。
たとえば、マクドナルドでビックマックセット(600円)を仮想通貨で決済できたとしたら、600円分の支払いに約263円~526円程度の手数料を支払うというのはとても割高ですよね。
だから仮想通貨決済が広まらないということもあります。
今後、仮想通貨の手数料が安くなっていく未来はくると思いますが、それまでは中々仮想通貨決済は広まらないと考えられます。