株価暴落が不安

皆さん、こんにちは。Gazです。

これから株式投資を始めたいけど、「株高」と言われていて怖い。

今後株価が暴落して損失を被るのが不安という方は多いはずです。

実際に各指数の株価成長を見ていると、実体経済と大きく乖離していることにより今後は上がりすぎた株価が調整されたり、暴落する局面が来るのではないかと噂されていますし、投資家ならそういうニュースを見て不安になることもあるはずです。

特に2020年3月に新型コロナウイルスの影響で株価が暴落後、株式市場は急激な成長を見せています。

2020年の株価成長率と各国のGDP成長率を以下にまとめてみました。

【日本(2020年)】
  • 日経平均株価:+16.01%
    (23,656円→27,444円)
  • TOPIX:+4.82%(1,721円→1,804円)
  • 日本のGDP成長率:-4.8%
  • 2021年のGDP予想:+3.3%

【米国(2020年)】
  • ダウ平均株価:+6.88%($28,634→$30,606)
  • S&P500:+16.14%($3,234→$3,756)
  • 米国のGDP成長率:-3.5%
  • 2021年のGDP予想:+6.4%

【ユーロ圏(2020年)】
  • Euro stock50:-3.39%(€3,773→€3,645)
  • S&PEurope350:-6.04%(€1,687→€1,585)
  • ユーロ圏のGDP成長率:-6.6%
  • 2021年のGDP予想:+4.4%


GDP成長率はIMFが発表した数値を参照しています。



これらの事実以外にも、今後株価が暴落するのではないかという不安材料がいくつかあります。


金融緩和政策の縮小

金融緩和とは、景気が悪化する局面で政策金利を下げたり、国債を発行するなどして資金の供給量を増やす政策です。

金利が安くなれば、企業はお金を借りやすくなり設備投資のチャンスが広がります。

また政府が国債を発行して株を買ったり、インフラ事業への投資、国民に給付金を配るなどでお金を使うことによって企業の業績が回復、国民の所得向上、経済の立て直しを促すことができます。

米国を例にして新型コロナウイルス発生後、どのぐらい米国政府がお金を配ったかという指標が以下のグラフでわかります。

米国のマネタリーベース
参照元:FRED

上記はマネタリーベースといって、中央銀行がどれだけ通貨を供給したのかを示す数値です。

2020年の新型コロナウイルス発生以降、急激に供給量を増やしているのがわかります。

これらの政策によって景気が安定して来れば、政府は供給量を徐々に減らしていくテーパリング(金融緩和政策の縮小)を開始します。

テーパリングが開始されれば景気は鈍化しやすくなるため、企業の利益や設備投資が縮小し、株価が落ち込む原因とされています。

しかし、それは必ず起きるというわけではなく、企業の利益成長スピードがテーパリングを上回れば株価は下落しない可能性もあるので、必ず暴落するというわけではありません。

引き続き、企業の決算や経済の動向に注視していくべきです。


失業率の回復

もう1つ、株価暴落もしくは経済が低迷する要因となるのは米国の失業率です。

米国の失業率
参照元:tradingeconomics

コロナ発生前の失業率は3.5〜4.4%を推移していましたが、コロナ後は一気に14.8%まで上昇し、2021年9月時点では4.8%にまで回復しています。

コロナ前水準まであと一歩というところですが、経済動向を見ていると米国はインフレはかなり進んでいるものの企業業績については今ひとつという印象さえあります。

実体経済が伸び悩めば、当然その影響は株式市場にも現れていきますので引き続き警戒感は緩ませることができない状況となります。


投資の判断軸

いつ株価が暴落するかわからないですし、今までの歴史を考えれば、いずれ株価は必ず暴落します。

暴落を繰り返しながら株式市場は成長していくと考えるのが当たり前です。

そんな中でどうやって投資を続けていけば良いのか。

答えは以下の2つで、とてもシンプルだと私は思います。

  • 株価が暴落しても成長する企業に投資する
  • 過大評価を受けていない銘柄を見極める


不景気でも成長する企業

私たちは今まで起きた暴落の歴史を振り返ることができます。

以下のYouTube動画ではリーマンショック、ITバブル、石油ショック、世界大恐慌時の株価暴落の理由についてまとめています。



このような時期において、業績が落ち込んで倒産してしまった会社。もしくは業績が変わらなかった会社、むしろ業績が上がった会社を企業決算や過去の資料から見つけ出すことが可能です。

その中で暴落に強い会社、不景気でも成長している会社を見つけて投資をすれば良いと思います。

不景気に強いかどうかは、売上の推移だけでなく、キャッシュフロー効率が良い組織や現金などの資産をたくさん持っている会社など様々な条件で見つけることができます。

暴落は今後も必ず起きるものとして捉え、暴落がきても耐えられる会社、長期的に成長し続ける会社の株を持つことが長期投資で成功するコツだと考えます。


過大評価を受けていない銘柄

株価暴落時に強い会社であっても市場のトレンドに乗じて成長している企業の株価は下がりやすくもなっているはずです。

投資の判断材料の1つにPER(株価収益率)という銘柄の人気度を測る指標があります。

あくまで指標の1つなので、高すぎる企業がダメと主張するつもりはありません。


例えば、AppleのPERを見てみましょう。

AppleのPER
参照元:macro trends

2021年10月時点でのPERは29.04倍となっていますが、リーマンショック時には9.74に落ち込みます。

PER29倍とは、企業の利益に対して29倍の評価を投資家から受けているということです。

それが株価暴落時には約3分の1にまで評価が落ちていた時期があるということを考えると、今の評価だけを鵜呑みにすることはできなくなるはずです。(決して現在のアップルの株価が高いと主張しているわけではありません。)

ちなみにPSRは以下の通りです。

【AppleのPSR】
  • 2021年10月:7.31倍
  • 2008年12月:1.66倍

最近ではSNSで特定の銘柄の購入を呼びかけるようなミーム株が流行っていたり、トレンドに合わせて需要が急増している銘柄たくさん散見されます。

そういう市場トレンドの影響を受けている銘柄に投資をする際は暴落時の恐怖がついて回るため、極力冷静に見極めて投資することが日頃の不安を取り除くコツだと思います。