皆さん、こんにちは。Gazです。

2021年9月24日、中国の中央銀行である中国人民銀行は仮想通貨の関連サービスを全面的に禁止すると発表しました。


この記事を見て以下のように思った方も少なくないはずです。

    「またビットコインが暴落する?」
    「なんで中国は仮想通貨を規制するの?」

私の見解では、中国は仮想通貨やブロックチェーン技術に非常に前向きな国家です。

では、なぜ中国が仮想通貨ビジネスを行う取引所やマイニング工場を規制するのか、そしてチャイナショックと言われるぐらいビットコインを始めとした仮想通貨の価格を下落させ続けるのかについて、できるだけわかりやすく解説をしていきます。


中国が仮想通貨を規制する理由1

中国が仮想通貨を規制する理由は大きく分けて2つあります。

そのうちの1つが中国政府が発行する法定通貨「人民元」を世界中の人に使ってほしいという理由です。

多くの人に人民元を使ってもらうことができれば、人民元の価値が上がります。

人民元の価値が上がれば、中国の経済を大きくすることができます。


為替のたとえ

なぜ人民元の価値が上がると経済が大きくなるかを簡単に説明します。

2021年9月25日現在での為替レートでは1人民元(CNY)は17.12円です。

たとえば、日本からの輸入で1億円分の物資を購入する場合、中国は約17億人民元を日本に支払わなくてはいけません。

しかし、人民元の流通量が上がり価値が上昇していくと1人民元(CNY)あたりの価格は17.12円➡︎15円➡︎10円と価値が増し、「円安↓人民元高↑」という状態になります。


仮に1人民元(CNY)= 10円になった場合、日本からの輸入で1億円分の物資の購入代金は10億人民元となり、さきほどの1人民元(CNY)は17.12円の場合と比べると、7億円人民元(7,000万円)の節約をしたことになります。

中国は海外の通貨よりも人民元の価値が高くなるほど、海外の商品を安く購入することが可能となります。


さらには通貨の価値が上がることによって中央銀行はたくさんお金を刷ることができます。

中国銀行が刷ったお金を国防や公共事業、インフラ整備などの予算に使えば、国民の所得を上げたり、利便性高い都市が出来上がるなど国際競争に強い経済ができあがってきます。


中央銀行は同じことを考える

中国のように自国の通貨(法定通貨)の流通量を上げたいと考えるのは、米国や欧州も同じです。

自国の通貨を発行する中央銀行にとって、海外の法定通貨よりも価値を高めることは国際競争を有利にすることができます。


そんな中で世界共通で使われるビットコインを始めとした仮想通貨が現れました。

ビットコインで取引を行う人が増えれば、ドルやユーロ、人民元を使わなくても金銭のやり取りができるため、相対的に法定通貨の価値は下がっていく可能性が高くなります。


どちらかの通貨が消滅するという話ではありません。

どちらも存在しながら、信頼度合いによって世界シェアを取り合っていくという話です。

だから中国はビットコインを使う人を減らして、人民元を使う人を増やしたいために仮想通貨を規制します。


中国は独裁国家

中国が他の国よりも早く仮想通貨規制を強行できるのは、独裁国家という民主主義とは異なる側面を持っているからに他なりません。

中国にとって都合の悪いビジネスや存在は政府が放っておかないのです。


中国では日本人が当たり前のように利用しているTwitter、Instagram、YouTubeが使えないことはご存知でしょうか。

「グレードファイアウォール」とも言われますが、中国では独自の検閲システムによりGoogleなどにアクセスできなかったり、スマホにはAppStoreやGoogleプレイがインストールされていません。

その代わりにBaidu(中国最大の検索エンジン、中国版Google?)、Alibaba(Eコマース事業、中国版Amazon?)、テンセント(ゲーム企業)、ファーフェイ(通信基地局、スマートフォン、中国版Apple?)など、世界を牽引しているGAFAMよりも中国では自国の事業の方が発展しています。


政府にとって海外の企業が発展することは許せません。ましてや米国企業は敵の中の敵です。中国で米国企業よりも自国の企業が発展してくれた方が経済を強くすることができますし、何より国際競争力を高めることができます。

おそらく、仮想通貨も今までの流れと同様に自国でビットコインに代わる「デジタル人民元」を用意する方向で進めていくことは明らかだと私は考えています。


中国が仮想通貨を規制する理由2

続いて、中国が仮想通貨を規制する理由の2つ目は「脱炭素化」です。

世界では環境問題が深刻となっており、各国のCO2(二酸化炭素)の排出量によって国際的な議論がなされています。

簡単に言えば、二酸化炭素の排出量が少ない国ほど国際競争は有利に立ち回れるわけです。


中国は以前の記事でも書きましたが、安い電気代とコンピュータチップの開発技術が進んでいることもあり、仮想通貨のマイニング大国となっています。


マイニングファームが多いということは、それだけ電気を消費し環境汚染を広げてしまっている現状があります。

将来的には再生可能エネルギーが浸透していく未来が見えているものの、早期に脱炭素化計画を進めて国際競争を有利に進めるためには、仮想通貨事業を早期に規制することで海外にマイニングファームを分散させることが中国政府の狙いだと思われます。


なぜビットコインが暴落するか

最後に中国がビットコインや仮想通貨を規制すると、なぜビットコイン価格が暴落するかについて解説します。

大きく原因は3つあります。

    1.マイニングファームが売る
    2. 1に合わせて投資家が売る
    3. 2でマイニングファームが倒産

マイニングファームとは、以下のツイート動画のように大量のコンピュータに計算処理をさせてビットコインや仮想通貨を稼いでいる工場組織をいいます。

マイニングファームを建設するためには、土地や電気代、最新のコンピュータチップ、冷却機、人件費などを運転するための大きな資金が必要になります。

仮に中国が仮想通貨規制を開始し、マイニング工場を移転させなければいけないとなると、マイニングファームは今まで稼いだビットコインを売って、新しい拠点の費用を捻出しなければいけません。

中国の規制対象は1つ2つのマイニングファームの話ではなく、マイニングファームが大規模であるほど売られるビットコインの量も尋常ではありません。

これが中国の規制によってビットコインが下落する要因の1つです。


2つ目は1のタイミングに合わせて、トレーダーが売りから注文し、下落相場で利益をあげようとする動きがあります。

大きな資産を動かすトレーダーや機関投資家がいるほど、空売り注文が入るので相場は下落方向に動きます。


そして、最後3つ目の理由は、仮想通貨相場が下落し、ビットコイン価格が下がっていくと倒産するマイニングファームが現れます。

マイニングファームが倒産すれば今まで稼いだマイニング報酬を売って借金を清算したり、次に事業に投資するので、それでさらに仮想通貨の価格は下落します。

要因は取引所が倒産したりなど他にもいつくかありますが、このような流れによってビットコイン価格は下落します。

これが中国が仮想通貨規制を発表した後に起きる基本的な一連の下落相場の流れです。