2018年ビットコイン市況の振り返り

2017年の仮想通貨市場大躍進を受けて2018年は様々な課題が表面化したことにより、仮想通貨市場は2019年に入った現在でも下落傾向が続いています。

2019年のビットコイン市場の予想に入る前に、2018年に起こった出来事で特にビットコイン市場に大きな影響を与えた出来事から振り返っていきたいと思います。


コインチェックNEM不正流出事件の今後

2018年1月26日、海外の悪意あるハッカーから580億円相当のNEMがコインチェックから盗まれたことがキッカケとなり、仮想通貨市場全体の相場が大きく下落していくこととなります。

コインチェック事件の詳細については以下の記事にもまとめてあります。

関連記事:コインチェックNEM流出事件まとめ

コインチェックはその後、金融庁からの幾度の業務改善命令が出されながら運営体制を抜本的に見直すことによって運営再開にこぎつけます。

しかし、未だ仮想通貨交換業の登録は認可されておらず「みなし業者」の扱いとなっています(2019年1月現在)。

この事件以降、日本の仮想通貨交換業者はテレビCMや新規登録を停止することとなり、日本の仮想通貨市場は一気に冷え込むこととなっていきます。

仮想通貨が安全に資産管理ができない投資商品であるイメージは2019年現在でも強く残っており、これを完全に払拭するためには仮想通貨取引所による顧客資産管理の見直しや経営体制、コンプライアンスなどを2019年以降も徹底的に見直していく必要があることは言うまでもありません。

Zaifのハッキング事件で資金援助したフィスコ代表の田代氏が語るように、現状の仮想通貨取引所に求められるは「内部統制」「ガバナンス」「AML(アンチマネーロンダリング)」「コンプライアンス」の4つとなります。

私たち顧客が仮想通貨交換業者の経営や管理体制の進捗を計ることはできません。

しかし、金融庁が監視し、日本の仮想通貨交換業の体制が安定して来た際には金商法の改正や資金決済法などの改定に乗り出す可能性が高く、そこが仮想通貨市場が回復する目安となると言えます。


ハードフォークとビットコイン分裂の今後

2018年11月、主要仮想通貨であるBCH(ビットコイン キャッシュ)から2つの通貨が分裂し、Bitcoin SVとBitcoin Cash ABCが誕生しました。

その後Bitcoin SVは時価総額1,600億円を超えて主要仮想通貨の仲間入りを果たします。

この成長はほとんどビットコインやBCHからの資産流入よる結果と言われており、ハードフォーク前後のBCHの時価総額は約5分の1まで減少、ビットコインは40%もの下落率を記録しました。

今後同じようなことがビットコイン以外の通貨で起きることの不安、ビットコイン自体が基軸通貨ではなくなることの危険性が投資家を刺激し、むやみやたらに仮想通貨に投資をすることができないという投資家心理が浸透していく結果となっています。

時価総額が高い主要通貨であっても仮想通貨自体の技術がまだまだ発展途上のため、今後幾度となくアップデードやハードフォークを繰り返すことは必要不可欠となります。

その中で生き残る仮想通貨を探すことは2019年においてもまだまだ難しく、今後5年もしくは10年くらいの間で徐々に市場競争が落ち着いてくるという見方が妥当です。


ビットコインETFの否決が続く今後

2018年6月、アメリカの証券取引委員会(SEC)がビットコインETF(投資信託)を提案してから数多くの証券企業がETFの申請をしていますが、未だに認められた企業はありません。

シカゴ・オプション取引所(CBOE)などの大手証券企業でさえ、結果発表が2019年以降に延期されるなど、仮想通貨建てで顧客資産を預かるサービスを認めるためには多くの工数がかかっています。

日本の仮想通貨交換業登録希望業者が金融庁に承認されない理由と同様に、仮想通貨を一般顧客へ提供するまでにはまだまだ十分な状況ではないことは、2018年に起きたICO詐欺やハッキング事件から明らかです。


2019年ビットコイン今後の将来性を予想

2018年を振り返り、2019にビットコイン市場が回復する兆しや目標も見えてきたはずです。

特に2019年に期待される出来事は以下の通りです。


確認する5つのポイント
  • ビットコイン先物取引が活況となる
  • ビットコインETFが可決される
  • 日本の金商法や税制の改革が起こる
  • 日本の仮想通貨取引所の新規登録が再開する

ビットコイン先物取引の今後

2019年1月にはインターコンチネンタル取引所が「Bakkt(バックト)」というビットコイン先物取引を開始すると発表しています。

2017年12月にCMEやCBOEで開始したビットコイン先物市場は現在のビットコイン価格にも大きな影響を与えており、その市場が2019年以降飛躍的に拡大していくこととなります。

インターコンチネンタル以外にもナスダックがビットコイン 先物を上昇させる動き有力。

2019年前半はアメリカの証券企業の資産が一部仮想通貨市場へ流れこむことが期待されており、その結果2017年のような高騰相場にはならないものの、また大きな価格変動を見せる市場となる予感です。


ビットコインETFの今後

2018年にビットコインETFを申請してたVanEckの審査最終期限が2019年2月27日となっている。

そのほかにも大手取引所が申請しているETFが2019年に承認される可能性は低いというのが大方の見方です。

理由は日本の仮想通貨取引所と同様に内部統制やAMLの問題などが点在し、どれも抜本的な解決にいたっていないというのが大きな要因と思われます。

大規模な顧客資産を扱うサービスを提供するということは、それだけ運営に関わる人材を補充しなければならず、仮想通貨界隈は人手不足が深刻となっている。

ビットコインETFが認可されるのは早くても2019年後半もしくは2020年以降というのが妥当。


金商法とビットコインに関わる税制の今後

金融庁にて開催される「仮想通貨交換業等に関する研究会」ICOや仮想通貨を証券などの金融商品と同様に扱う動きが濃厚です。

2018年12月に開催された第11回目の仮想通貨交換業等に関する研究会ではICOへの対応やそれを取り巻く法律が整備されていない現状や、今後の法整備が大きな課題となりました。

この事実にともない、金融庁は今ある仮想通貨交換業者とともに金商法もしくは資金決済法の改定を進めていくことになるはずです。

このためには既存の仮想通貨交換業登録業者の管理体制の進捗が大きなカギとなります。

2020年以降新しい法律の改正を期待していきましょう。


仮想通貨取引所の新規登録再開

2018年当初より新規登録の誘致が完全に自粛モードとなっていますが、下落相場が続いた現在でも仮想通貨取引所の収益は大きなものとなっています。

580奥円のNEM不正流出を起こしたコインチェックでさえ、1日の取引量は10億円を超えるというのが現状です。

車内資金に関してはテレビCMなど何の問題もありませんが、体制面などを考慮し未だマーケティングへ注力することはできていません。

この問題に関しても金融庁の認可を取らない限りは進展せず、早くても半年以上はかかる見通しとなります。


2019年ビットコインの暴落する今後を予想

2018年に問題化した課題を解決することで2019年以降の仮想通貨市場が盛り上がっていくことが予想されます。

しかし、それとは反対に同じような事件や課題が続くこととなれば、2019年はさらに下落相場が続く可能性も十分にあります。

特に起こる確率が高い暴落要因は以下の通りです。

仮想通貨取引所へのハッキング

日本の仮想通貨取引所も金融庁からの業務改善命令により幾度となく社内統制を見直していますが、ハッキングリスクがなくなったわけではありません。

2019年以降も大きなハッキング事件が起きれば、仮想通貨市場はコインチェック事件同様に大きく暴落することが予想されます。

コールドウォレットに顧客資産を保管したとしても、内部犯やコンピュータウィルスなどの手口は日々向上されているため、完全に防ぐというのが不可能な状態です。

仮想通貨取引所は企業の歴史からしてもまだ日が浅く、犯罪者に狙われやすい現状が続いています。


スケーラビリティの問題が解決しない

ライトニングネットワークやプラズマ、EOSなどのブロジェクトを中心に仮想通貨のスケーラビリティの問題解決へとプロジェクトがいくつも進行しています。

これらの技術を応用し、証券や銀行企業の書類管理やVISAなどのクレジットカードの決済処理を応できるブロックチェーン技術が開発されることにより大きな産業革命が起こると期待されています。

しかし、それらの技術はかなり高度な技術を要するため、ここ数年で解決する問題ではないという見方があります。

2019年中の解決することはかなり難しく、仮想通貨が一般人に認識されるまでに成長するのは2020年以降というのが妥当です。


2019年ビットコイン今後まとめ

2019年ビットコインの将来性など今後を分析してきました。

その結果をまとめると、2019年のビットコイン市場はまだ大きく成長しない予想です。

2020年以降、法律改正やETFの承認、仮想通貨関連業者の内部体制が成熟していくことによって5年後、10年後に大きな成長が見込まれると予想されます。