2018年12月にPayPayが100億円企画を始めたことがキッカケとなり、各有名企業が独自のキャッシュレス決済サービスを展開し続けています。
有名なところで言えばメルカリやKDDIがその後キャッシュレス決済事業に参戦するなど、2019年8月19日時点で経済産業省が発表しているキャッシュレス決済事業者数は775社もある状況です。
そんな中、日本のメガバンクの1つであるみずほ銀行もQRコード決済サービスを開始。その名称が「j-Coin Pay(Jコインペイ)」というものです。
この記事でわかること |
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みずほ銀行「Jコインペイ」とは
Jコインペイとは、みずほ銀行が展開する「スマホを利用したQRコード(キャッシュレス)決済サービス」です。
2019年2月20日にみずほ銀行がJコインのリリースを発表し、翌月から利用開始になるとテレビや各WEBメディアでも報道されました。
以下はANN NEWSで報道された動画です。
Jコインペイ参加銀行一覧
2019年9月時点でJコインペイの取扱金融機関は全36社。詳細はJコインペイの公式サイトにある地取扱金融機関一覧をご覧ください。
みずほ銀行はJコインペイに参加を検討している企業一覧を2019年2月に発表しており、その中には以下のような企業が含まれていました。
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みずほ銀行「Jコインペイ」の仕組み
出典:『J–Coin Pay』アプリの提供開始について
Jコインペイのチャージは銀行口座のみ
Jコインペイはクレジットカードからチャージすることはできません。
あくまでも銀行口座にあるお金を利用すためのアプリとなっています。
一般的なQRコード決済サービスでは100万円以上の送金や決済をすることができない決まりとなっています。
ただし、みずほ銀行が保有するライセンスではその影響を受けないため、事実上は100万円以上の決済が可能なサービスとも言えます。
Jコインペイの手数料は無料
Jコインペイには「入出金」「送金」「決済」の3つの機能が搭載されていますが、どの機能を実行するにも手数料は無料です。
指定の銀行からスマホアプリへお金をチャージするのも無料ですし、逆に銀行口座にお金を戻すのにも手数料はかかりません。
友達との割り勘やQRコード決済に関しても、手数料が発生しないので送金先の手数料を気にすることなく利用できるのがJ-Coin Payの大きな特徴となっています。
Jコインペイの将来性
Jコインペイは現在手数料が無料ですが、おそらく今後のビジネスモデルとしては間違えなく手数料を設定してくる方向性であることは間違えありません。
ただし、仮想通貨のように手数料が1円以下になるようなモデルではなく、クレジットカードのように2%〜3%程度の手数料率を設定してくると予想されます。
みずほ銀行はブロックチェーンや仮想通貨事業への参入も表明していますが、今回紹介した「Jコイン」は仮想通貨とは全く異なります。Facebookが発表した「Libra(リブラ)」のようなコインとはまるで違うということだけは認識しておくべきです。
Jコインペイの不正アクセス
2019年9月4日、みずほ銀行はJコインペイの試験用システムに不正アクセスが発生し、加盟店の個人情報など計18,501件が流出した可能性があると発表しました。
加盟店の住所、電話番号、窓口担当者個人のメールアドレスなどが何者かに削除され、代わりにビットコインを要求する文言が残されていたとのこと。
セキュリティ対策終わりはなく悪意のあるハッカーとの技術比べにはなりますが、キャッシュレス決済を利用する消費者はサービス事業者のセキュルティレベルを十分に把握しておく必要があります。
みずほ銀行が提供するJコインペイは他の決済サービスと違って不正利用時の補償なども明記されていただけに、不正アクセスへのインパクトはかなり大きい。
競合は仮想通貨ウォレット事業
海外では仮想通貨と法定通貨を一つのウォレットアプリで管理することができるサービスが既に始まっています。
Revolutはインターバンクレートという銀行だけが使える為替レートを使うことによって、一般的な手数料よりもやすく為替同士の交換をすることができる上に、仮想通貨も同じウォレットで扱うという優れたサービスです。
Jコインペイよりもこういったサービスの方が将来性が高いでしょう。