専業主婦がパートや投資を始めると、扶養控除が外れて税金分が損をすると考える方もいます。

それは大きな間違えです。


この記事では「扶養控除の仕組み」と「年収が上がったらやるべきこと」をわかりやすくまとめています。

読み終わった頃には、税金や扶養控除への不安がなくなり、稼ぎを増やしたくなるはずです。

さっそく、扶養控除とは何かという事から説明していきます。


もくじ(コンテンツ)







扶養控除とは

扶養控除

扶養控除とは納税者に家族(扶養親族)がいる場合、いない納税者と比べて納税金額を少なくする税金制度のことです。

扶養控除を受ける納税者は配偶者や子供を養うために費用を負担しなければいけないため、国に収める税金は少なくて済むよう法律が整備されています。


ただし、扶養控除は納税額が一律で下がるような単純な法律ではありません。

扶養控除は細かく分けると5つ、大きく分けても2つのルールが存在します。

扶養控除の種類
税法上の扶養 社会保険の扶養
配偶者控除年金
配偶者特別控除健康保険料
給与所得控除-

大きく分けると扶養控除は「税法上の扶養」と「社会保険の扶養」に分かれます。

これから1つずつ説明していきますので、ぜひ最後までついてきてください。


扶養控除の種類

配偶者控除

配偶者控除とは、納税者に配偶者(結婚したパートナー)がいる場合に受けられる税法上の扶養です。


ただし、夫婦が共働きで年収数百万円ある場合や専業主婦でも年間38万円以上の副収入がある場合は対象外です。

配偶者控除が受けるには配偶者が以下の条件を満たす必要があります。

    (1) 民法の規定による配偶者であること(内縁関係の人は該当しない)。
    (2) 納税者と生計を一にしていること。
    (3) 年間の合計所得金額が38万円以下であること(給与収入のみ103万円以下)。
    (4) 青色申告者の事業専従者としてその年を通じて一度も給与の支払を受けていないこと又は白色申告者の事業専従者でないこと。
    (5) 控除を受ける納税者本人の合計所得金額が1,000万円以下であること。

配偶者控除は夫婦が共働きできない家族や子育て世代を助けてくれる税金制度です。

納税者のパートナーが専業主婦であり、専業主婦の年収が副業で38万円以下、もしくはパートやアルバイトなどの年収が103万円以下の場合に適応されることになります。


配偶者控除は納税者の年収が1,000万円を超える場合も対象外となります。

納税者の年収が900万円以上ある場合、配偶者控除の金額は以下のように減額されていきます。

配偶者控除の金額
納税者の年収 控除額
900万円以下38万円
900万円超950万円以下26万円
950万円超1,000万円以下13万円
1,000万円超0円


配偶者特別控除

配偶者特別控除

配偶者控除は配偶者の年間収入が38万円を1円でも超えてしまうと、翌年の税制控除を全く受ける事ができなくなります。 この落差をなくすためにできた制度が「配偶者特別控除」です。

配偶者特別控除とは、配偶者の年間所得が38万円を超えた時(配偶者控除が外れたとき)に受けられる税制控除となります。


配偶者特別控除は納税者の年収と配偶者の年収で控除金額が決まります。


配偶者特別控除の金額
配偶者の年収 控除額
38万円超 85万円以下38万円
85万円超 90万円以下36万円
90万円超 95万円以下31万円
95万円超 100万円以下26万円
100万円超 105万円以下21万円
105万円超 110万円以下16万円
110万円超 115万円以下11万円
115万円超 120万円以下6万円
120万円超 123万円以下3万円

上記の控除金額は納税者の年収が900万円以下の場合です。

納税者の年収が900万円から1,000万円以内の場合は上記の金額よりも控除金額が少なくなります。

詳しい控除金額は国税庁のHPで確認することができます。

国税庁HP:配偶者特別控除

配偶者特別控除は配偶者の年収レンジが細く設定されており、38万円の控除金額は極端に下がることを防いています。

配偶者の年収が123万円を超えてしまうと、配偶者特別控除を受ける事ができなくなります。


給与所得控除

給与所得控除とは、年間65万円までの給与に対して課税しないという制度です。

給与所得控除はすべての日本国民が該当します。


ただし、給与所得控除はパートやアルバイトなど給与所得にのみ適応されるという点を忘れてはいけません。

不動産収入や株式の配当など給与所得に該当しない所得には適応されません。


いかなる収入も38万円までは税金が免除される基礎控除と合わせて考えると、給与所得は年間103万円(38万円 + 65万円)を超えた場合は専業主婦でも税金を納める必要があります。

また年間収入103万円を超えていなくても、ブログアフィリエイトや投資などの副収入によって年間38万円の利益を超えている場合は給与所得で103万円を超えた時と同様に税金を納める義務が発生します。


社会保険料控除

社会保険料控除とは専業主婦が健康保険料や年金を納めなくても、健康保険証が発行されたり老後に年金を受け取る事ができる制度です。


そもそも納税者の扶養を受けている親族家族(配偶者、子供)は収入がないため、年金や健康保険料を支払う事ができません。

専業主婦の健康保険料や年金は「家族分を納税者が負担する」ことによって、健康保険料や年金を納めなくても健康保険証が発行されたり、老後に年金を受け取る事ができる仕組みになっています。


ただし、社会保険料控除が受けられるのは配偶者に収入がない場合に限ります。

継続的な収入がある場合や年間所得が130万円を超える場合は、年金の支払い・国民健康保険への加入が義務付けられます。


ここまで扶養控除の種類とその内容についてご理解できましたでしょうか。

次は扶養控除の応用編です。

今まで説明した「配偶者控除」や「社会保険料控除」が実生活において、どのように影響するのかを詳しく説明していきます。


主婦の扶養控除が外れるパターン

専業主婦の扶養(税制控除)が外れるのは、主婦の収入がアップしたときです。

主婦の税制控除は年間収入に応じて以下の順番で解除されていきます。

    1:配偶者控除(38万円が上限)
    2:給与所得控除(103万円が上限)
    3:配偶者特別控除(123万円が上限)
    4:社会保険料控除(130万円が上限)

配偶者控除への対策

パートやアフィリエイトなど稼ぎやすい市場が整っているため、主婦が年収38万円(月換算すれば3万円程の収入)稼ぐことは難しいことではありません。

そして年収38万円を超えると配偶者控除が外れ、配偶者特別控除が適応されることになります。


配偶者控除が外れると、損をすると考える方が大半ですが、

扶養控除が外れるにことによって、家計の収支がマイナスになるということは絶対にあり得ません。


ここが重要なポイントです。

配偶者控除がが外れても家計の収支はプラスになります。

基本的に収入が増えた分だけ税制控除も少なくなりますが、稼ぎが多くなることによって稼いでいない主婦に比べて収入が減るという事態に陥ることはないということです。


たとえば年収(年間給与)90万円の主婦と年収ゼロの主婦を比較した場合、二人の収支には90万円の差が生まれます。

    年収90万円の主婦:年収90万円 + 配偶者特別控除36万円 = 合計126万円のプラス
    年収0円の主婦: 配偶者控除38万円 = 合計38万円のプラス

年収90万円の主婦は働いた分だけ家計の収支がアップしていることになります。

つまり、配偶者控除が外れても家計の収支はプラスにしかならないので、稼げるのであれば配偶者控除を気にせずどんどん稼ぐべきです。


給与所得への対策

年収103万円(パートやアルバイト以外の収入が38万円以上ある場合は年収65万円)以上稼ぐと給与所得控除の範囲外となるため、税金の支払い義務が発生します。

103万円以上稼がない方が良いと考える方もいますが、日本の法律では、誰がいつ稼ごうが年収額に応じて一定の税金を支払わなくてはいけませんので、一般的には稼げるなら稼ぐべきです。


給与が103万円を超えた場合の税金手続きは勤務先がやる決まりになっています。(パートやアルバイトも例外なく勤務先が手続きをする義務があります。)

確定申告書類の作成や手続きについて考える必要はありませんが、103万円以上の給料分から税金(所得税 + 住民税)が一部天引きされるということだけは理解しておきましょう。

給与所得への対策はそれだけで十分です。


配偶者特別控除への対策

年収が123万円を超えると今度は配偶者特別控除が外れることとなり、配偶者のパートナーである納税者への税金控除が受けられなくなります。

基本的な考えは配偶者控除と一緒で稼いだ分だけ収支がプラスになるため、稼げるときに稼ぐべきです。


ただし、配偶者特別控除が外れている場合は給与控除も外れており、年収103万円以よりうわぶれた分については15%分の税金(所得税 + 住民税)を支払う必要があります。

103万円の年収内訳がアルバイトではなくアフィリエイトや投資など雑所得の場合は、33万円より上ぶれ分に対して15%の税金を支払う必要があります。


税金を払うなら損するので稼がない方がいいと考える方もいますが、日本人である以上所得を得た場合には必ず税金を払わなくてはいけません。

年収が高ければ高いほど、税金は高くなるのが日本の仕組みですので、稼げるときはたくさん稼いでたくさん税金を払うという考え方が大切です。


社会保険料控除(国民年金)への対策

年収130万円を超えると被扶養者ではなくなり、「国民年金保険料」および「国民健康保険料」の支払い義務が発生します。

日本年金機構のHPによれば、被扶養者は以下の条件を満たすことで認定されます。

被扶養者の条件
  • 年間収入が130万円未満
  • 収入がある場合、月額108,333円以下であること
  • 扶養者の収入の半分未満

国民健康保険は厚生年金(会社員や公務員が払う年金)とは異なり、年収にかかわらず一律の料金を支払う必要があります。

2019年の年金保険料は月額16,410円です。

過去の年金保険料は日本年金機構のHPで確認することができます。ちなみに昭和36年の年金は月額100円で、2019年と比べると164倍の金額設定となっています。


社会保険料控除(健康保険)への対策

年収130万円を超えると健康保険への加入義務も発生します。

配偶者の場合は納税者が代わりに保険料を支払っていますので、年収130万円を超えた時点で自分で支払うようにする必要があります。


健康保険は「任意保険」と「国民保険」の2種類で、勤務形態で変わります。

勤務先がある場合は勤務先の任意保険に加入しましょう。

アフィリエイトや投資など個人で稼いでいる場合、任意保険には加入できないので国民保険に加入する必要があります。


国民保険は各自治体によって料金が異なるので、料金がどのくらいかかるかは最寄りの市役所や区役所などに問い合わせたり、HPを確認しましょう。


主婦が知るべき税金の仕組み

パートやアルバイトで年収を増やす場合は税制上の手続きも社会保障の手続きも全て勤務先が代行してくれるため、何の心配もありません。


しかしアフィリエイトや投資など、勤務先がなく副業として稼ぐ場合は別です。

確定申告も税金計算も保険料の支払いもすべて自分でやらばければいけません。


そして解決方法はすぐに最寄りの「税務署」「年金事務所」「市区役所」に行けということです。


副収入で年収20万円を超えたら税務署へ

アフィリエイトや投資などで年間20万円以上の雑所得を得た場合は、納税義務が発生します。

最低限の作業として税金計算をしたり、確定申告書を作成しなければいけません。


税金に関する法律は変化が激しく、今まで確定申告書類を作成したことのない人にとってはとてもハードルが高い作業となります。

ですので、年収20万円を超えた時点ですぐに最寄りの税務署に直接相談しに行くことをおすすめします。

担当者に理解できるまで詳しく聞くことによって、どのように書類を準備すればいいのかが短時間でわかるはずです。

この方法がもっとも時間を無駄にせずに効率的に学ぶことができます。


最寄りの税務署は国税庁HPから検索可能です。

以下のリンクからお進みください。

国税庁HP:税務署の所在地などを知りたい方

確定申告や税金計算の代行サービス

税務署に相談すれば確定申告の作業を理解することができますが、作業内容が面倒だったり、時間がないという方は確定申告書類の作成や税金計算を代行してくれるサービスを使うとスムーズに解決することができます。

ガーディアンは仮想通貨投資の税務に特化した税務代行サービスです。

仮想通貨投資で利益を上げている場合は、こういったサービスを利用することによって税務署へ問い合わせたり、顧問税理士を雇ったりする必要がなくなるため便利です。


副収入で年収130万円を超えたら年金事務所へ

副業で年収130万円を超えると配偶者がいても年金は自身で納めなければいけません。

そして年金は毎月収めることもできますが、基本は2年分を一括で収めることをおすすめします。

なぜなら2年一括の方がトータルコストが安いからです。2万円くらいは安くなります。


2年納付は年金事務所に行くか問い合わせをしないと納付書を受け取ることができません。

年金がわからない方は理解するためと納付書をもらう目的で、最寄りの年金事務所を訪ねてみてください。

担当者が丁寧に詳しく教えてくれるはずでです。


副収入で年収130万円を超えたら市区役所へ

副業で年収130万円を超えると配偶者がいても国民健康保険へ加入する必要があります。

国民健康保険料は前年度の年収によって保険料が決定しますが、細かい金額設定は住んでいる自治体によっても変化します。

また年齢によっては介護費保険なども加味されるため、保険料が高くなることがあります。

国民健康保険料は毎年変わるため、詳しい計算方法や加入手続きについては市区役所の担当者と相談するとすべて教えてくれます。

自分で調べることができない場合など、困った際はすぐに市区役所に行くことをおすすめします。


主婦におすすめの副業&投資

ここまで扶養控除や税金の仕組みについて説明してきました。

結論としては、扶養控除を気にせず稼げるときはどんどん稼ぐべきということです。

ただし、稼ぐ方法としてはパートなどの労働所得よりも投資などの不労所得を増やす方法がおすすめです。


つみたてNISA

主婦が投資を始める場合、金融庁が用意している非課税制度を使うのがおすすめ。

NISAは非課税

株式投資など投資で利益を得た場合は約20%の税金を支払うことになりますが、非課税制度であるNISAを使うと税金を支払う必要がなく、税金分もまるまる自分の利益にすることができます。


つみたてNISAは証券会社の口座開設後、投資信託に投資することになります。

投資信託の仕組み

投資信託とは、投資の専門家に銘柄選びを託す投資方法で投資初心者にとってもっとも難しい部分をブロに委託できる上に、数百円から投資を始めることができる金融商品です。

投資信託が豊富なSBI証券や以下の記事を参考に証券口座開設からつみたてNISAを始めることが可能です。

SBI証券[旧イー・トレード証券]
関連記事:つみたてNISA、おすすめの証券口座【2019年版】

ソーシャルレンディング

ソーシャルレンディングは資金を企業に貸し付けることにより、配当金を得る投資方法です。

年利4〜15%の市場となっているため、銀行に資産を預けておくよりも4000倍近く資産が増えていくことになります。


ほとんどのソーシャルレンディングは1万円から始めることができるため、初心者でもはじめやすくなっています。

ただし、投資なので資金を貸した企業が貸し倒れるリスクもあることを理解する必要があります。


最近では1円単位で投資ができるソーシャルレンディング「Funds」が話題となっています。

情報開示が他のソーシャルレンディングと比べて非常に徹底されており、信用がおける企業であることは間違えありません。

シェア投資Funds(ファンズ)
関連記事:Fundsの評判が良い理由とは?

仮想通貨投資

仮想通貨投資も数十円から始めることができる投資方法です。

最大の特徴は価格変動が激しいため、短い期間で数十倍の資産形成ができたり、その逆も発生する投資方法です。

仮想通貨投資は下落相場でも儲けることができるため、FXトレーダーにとっても人気です。

トッププレイヤーともなると、利益額は億単位となります。


ハイリスク・ハイリターンのため、投資初心者には大きな金額を投資することはおすすめできません。

賢明な投資方法としては毎月数千円単位など同額を継続的に積み立てていくドルコスト平均法がおすすめ

以下、金融庁認可のある仮想通貨取引所を参考に少額からはじめてみてはいかがでしょうか。

関連記事:【2019年最新版】日本のおすすめ仮想通貨取引所ランキング