ホワイトペーパーとは

仮想通貨界隈でもよく用いられるホワイトペーパー(White paper)

ホワイトペーパーという言葉が作られた当時は政府の施策や経済の状況を国民に知らせるための報告書として利用されていました。

つまり、ホワイトペーパーは「白書(はくしょ)」として用いられたことになります。

しかし、近年では政府以外の企業や組織でも使われるようになっています。

ホワイトペーパーをマーケティング用語として利用し、新しい事業や新商品を投入する企業が市場動向や他社製品との比較、問題解決方法などを世間にアピールすることが目的となっています。

結果、仮想通貨のプロジェクトにおいても、プロジェクトの概要を説明するためホワイトペーパーをマーケティングの一環として利用している現状があるということになります。


ホワイトペーパーの事例

ホワイトペーパーがどういうものなのかを仮想通貨界隈で最も有名な事例を用いて説明していきます。

それはビットコインのホワイトペーパーです。

内容があまりに完璧すぎるので原論文と呼ばれることも多いホワイトペーパーです。

起案者はナカモト・サトシなる人物によって書かれていますが、内容はすべて英語で書かれています。

日本の仮想通貨取引所を運営するコインチェックがビットコインのホワイトペーパーを日本語に訳しているので、内容を確認するには以下のリンクからお進みください。

コインチェック:日本語で読むビットコイン原論文

ホワイトペーパーを読む人の割合

ビットコインのホワイトペーパーを参考にしていたければご理解いただけるように、仮想通貨のホワイトペーパーは新しい概念や理解しにくいブロックチェーン技術の内容が組み込まれているため、非常に理解しにくく、解読するために時間がどうしてもかかってしまいます。

これが原因で個人の仮想通貨投資家のうち、ホワイトペーパーの内容を確認しないまま投資を開始する投資家が多いのも現状です。

確からしいデータとしては回答数にやや不安がありますが、おおよそ半数はホワイトペーパーを見ずに投資をしているというのが現状です。

ホワイトペーパーを見れば必ず投資に成功するわけではありませんが、ブロジェクトの将来性を見抜くためにも重要な判断材料になることは間違えありません。


ホワイトペーパーより簡単なライトペーパー

ホワイトペーパーのボリュームがかなり多いため、プロジェクトによっては概要をより簡単にまとめたコンテンツ(ライトペーパー)を用意しています。

プロジェクトによってはブログ記事にまとめたりSNSで発信するなど様々ですが、PDFでまとまってるプロジェクトも存在します。


ホワイトペーパーの役割

難しい文章で長く構成されるホワイトペーパ〜を読む必要などないと考えている方も多いかもしれませんが、ホワイトペーパーを読むことによって得られるメリットがあります。

ホワイトペーパーの役割
  • 将来性を見極めるため
  • 詐欺プロジェクトを見極めるため

将来性を見極めるためにホワイトペーパー

ホワイトペーパーを見る以前の問題ですが、仮想通貨プロジェクトのうち97%はプロダクト(商品やサービス)が完成すらしない詐欺プロジェクトだというのが事実です。

ICOで巨額の資金を顧客から預かりながらも、開発のための資金として回すことができていません。

そのため、ホワイトペーパ~を一つの判断材料としてプロジェクトの将来性を見極める必要があります。


ホワイトペーパーはブロジェクトが勝手に提出しているものであって、政府や第三者機関の審査を経ているわけではありません。

したがって、嘘の情報もホワイトペーパーには掲載することが可能です。

極端な例ですが、松居一代氏が宣伝していた「ミンドル」という仮想通貨プロジェクトは上場実績がないにもかかわらずZaif取引所に上場する予定があるとホワイトペーパーで告知し、投資家への買い圧力をかけています。

関連記事:松居一代氏が購入した仮想通貨ミンドルには要注意!!

このような事例はすぐに調べれば事実がわかることです。

ホワイトペーパーの内容に整合性がとれているか、法律や税制問題をクリアできているかということも視野に入れれば、今後そのプロジェクトが投資対象として魅力的なのか、まったくそうではないのかが判断できるようになります。


詐欺を見極めるためのホワイトペーパー

先ほど97%の仮想通貨ブロジェクトがプロダクトを完成できないと説明したように、最初から投資家からお金を騙し取る詐欺を目的としたプロジェクトが多数存在しています。

それもホワイトペーパーを見ることで見抜けることが多いです。

通常であれば「Linkedin」といったビジネス用のSNSやTwitter、個人のブログなどを公開することでチームの信憑性をアピールします。

しかし、たとえば「ノアコイン」というブロジェクトでは、開発チームのSNSを一切公開していません。

場合によっては「有名企業に勤めていた」「一流大学をでている」などのような嘘の経歴や「有名企業から巨額の支援を得ている」というような根も葉もない情報が掲載されていることもあります。

こういった情報を見極めるためにもホワイトペーパーは重要な役割を果たしています。


ホワイトペーパーの読み方

ホワイトペーパーを読むことでブロジェクトの将来性を見極めたり、詐欺案件を発見するためにはコツがあります。

正解はひとつではありませんが、ホワイトペーパーを読む上では以下のことが重要です。

ホワイトペーパーの読み方
  • ソースコードを確認する
  • 法律やライセンスを確認する
  • 解決する問題の大きさを確認する ←重要!

ソースコードを確認する

ブロジェクトが投資対象として魅力的かどうかはプロダクトの有無が前提条件です。

もし、ICO後半年以上もテストネットも完成しないプロジェクトは全く魅力的ではりません。

ほとんどの仮想通貨ブロジェクトはgithubというSNSを使ってブログラムのソースコードを確認することができます。

ソースコードを公開していない。もしくはソースコードが少ないプロダクトの場合、おそらくは開発チームがいない可能性もあります。

まずはどのようなブロジェクトでもプロダクト制作の進捗を確認し、ホワイトペーパーと照らし合わせてどの程度の進捗があるかを判断する必要があります。


法律やライセンスを確認する

日本の仮想通貨の歴史は2017年4月に資金決済法の改正ではじめて仮想通貨交換業が政府に認められたところから始まります。

ビットコインが生まれた2009年から数えてもまだ10年足らずの歴史しかない仮想通貨市場では、日々仮想通貨を整備する法律やルールが見直されています。

これからの仮想通貨ブロジェクトは法律が変わりゆく中で、常に政府との交渉や仮想通貨関連の法律に順応していく必要があります。

たとえば日本のICOプロダクトをサポートするCOMSAというブロジェクトはICOで100億円の資金を調達することに成功するくらい人気が高く、将来性を期待されていたプロジェクトです。

しかし、その後金融庁が日本人を対象としたICOに対して注意喚起したことから、日本でのICOが実質的に不可能となりました。

するとCOMSAはICOをサポートすることができず、プロジェクトは進まないまま、日本市場を諦めて一から海外展開することで再度仕切り直しという結末となりました。

この経緯から学べるように、素晴らしいブロジェクトであっても各国の法律や税制などに対して問題をクリアしていなければ事業を継続することができなくなるため、ホワイトペーパーに記載されていることが法律をクリアしているのかどうかを判断する必要がでてきます。


解決する問題の大きさを確認する

ホワイトペーパーを見て、解決する問題の大きさを確認することは非常に重要です。

大きさというのは経済的なインパクトや社会貢献度のことを意味します。

たとえば、仮想通貨の中には企業が発行するポイントやギフトカードのようなものを仮想通貨にするプロジェクトが存在します。

これらのブロジェクトは、トークンを発行する1つの企業の成長率に起因し経済的に大きなインパクトを与える可能性は低いです。

しかし、ブロックチェーンを使ってID証明管理ができるシステムを作れば、世界中に存在する3億人の移民に対してIDを発行し、適切な医療や正当な仕事を充てがうことが可能となり、経済的なインパクトは計り知れません。

各プロジェクトのホワイトペーパーより、問題の深刻さと解決した場合のインパクトを図ることによって見える将来性があります。


ホワイトペーパーの日本語化

仮想通貨ブロジェクトのほとんどは海外で行われてます。

特にアメリカやスイス、シンガポールが世界で最もICOに適していると言われている国々で日本は世界でも7位となっており、やや遅れをとっている状況です。

関連記事:ICO(Initial Coin Offering)とは?仮想通貨用語をわかりやすく解説

そのため、ほとんどのホワイトペーパーは英語で書かれており、日本語に対応しているホワイトペーパーが少ないというのが事実です。


Google翻訳で日本語化

Google翻訳を使うと、翻訳してほしいサイトのURLを貼り付けるだけで全文を日本語に翻訳してくれる場合があります。(対応していない場合もあるので注意)

英語の場合はサイトURLをGoogle翻訳に貼り付けて見ましょう。

先日、当ブログで紹介した仮想通貨Republic Protocol(REN)のホワイトペーパーはGoogle翻訳にも反応しました。

よければ以下のURLから確認して見てください。

関連記事:仮想通貨Republic Protocol(REN)の基本情報

日本語化されているWEBサイト

最近では、仮想通貨やICO案件に注目しているブロガーやサイトも多いため、プロジェクトの概要だけでなく、ホワイトペーパーの日本語化に対応するサイトも多くなっています。

日本の仮想通貨取引所であるコインチェックもビットコインのホワイトペーパーを日本語化していますし、当ブログでもテレグラムなどのホワイトペーパーを日本語化しています。

もし気になるホワイトペーパーがあれば、そのブロジェクト名と「日本語」というキーワードを合わせて検索すれば、日本語化されたホワイトペーパーを置いているサイトもでてくるかもしれません。