再開したコインチェック

過去に500億円相当のNEMを不正流出させたコインチェックですが、2018年10月30日より新規口座開設と一部仮想通貨の購入を再開しました。

事件よりおよそ9ヶ月もの間に度重なる金融庁からの業務改善命令を受け、マネックスの買収やNEM補償対応などを乗り越えてきたコインチェックがどのように変わったのかを説明していきます。


また、不正送金の事件内容については以下の記事にまとめています。

これからのコインチェックを理解する上でも事件の詳細を参考にしてみてください。

関連記事:コインチェック不正送金事件まとめ

再開後コインチェック新体制

顧客の仮想通貨資産を安全に管理する対処(コールドウォレットやマルチシグの対処)よりも2017年12月に実施したTVCMなどマーケティングを優先した経緯より、金融庁からコインチェックの経営体制の見直しを指摘されました。

仮想通貨交換業の歴史は2017年4月から数えればまだ1年程度でコインチェックを含めた仮想通貨取引所事業を展開する企業のルールや取り締まりなどの法律はほとんどありません。

対して、銀行業や証券業には300年の歴史があり、法定通貨や株式などに関する法律やルールは3世紀の間にことごとく整備され、銀行業や証券業を展開する企業が安全に運用をし続けています。

故に仮想通貨交換業の資産流出や再発防止対策に対しては、銀行業や証券業の経験、ノウハウがある人材によって問題を解決していくというのが金融庁の見解です。

金融庁からの業務改善命令を受けたコインチェックは証券会社大手のマネックスに買収されることによって、証券業のノウハウを補填し新しい経営陣を作り上げました。

コインチェック経営陣
役職 氏名
代表取締役勝屋 敏彦
取締役上田 雅貴
松本 大
社外取締役久保利 英明
玉木 武至
監査役長坂 一可
郷原 淳良
佐々木 雅一
社長執行役員勝屋 敏彦
執行役員上田 雅貴
田村 清
後藤 浩
和田 晃一良
大塚 雄介
木村 幸夫

代表取締役の勝屋敏彦氏は1989年に三菱銀行に入行後、2006年にマネックスグループに加わった人物です。

マネックスグループでも以下のような経歴で多大な活躍をしています。

  • マネックスFXの代表取締役社長(2006年)
  • マネックスグループ執行役員(2008年)
  • マネックス証券の取締役(2013年6月)
  • マネックス証券の取締役副社長(2015年6月)
  • マネックス証券の代表取締役社長(2015年11月)
  • マネックスグループ取締役兼執行役(2017年6月)

2018年4月に行われた記者会見では「顧客からの信用を取り戻し、信頼を受ける企業にしていきたい」と語っています。


また、経営体制だけでなくコインチェックの社員数も大幅に改善されています。

2018年4月に記者会見時では104名だった社員数が、およそ5ヶ月間で250名(約2.4倍)まで増えています。


再開後のリスク管理

コインチェックは事件前に利用してたネットワーク、サーバー、PCなどのデバイスを全て新しいものへと移行しています。

取扱通貨のコールドウォレット化も全て完了し、サイバーセキュリティ推進部およびリスク委員会を立ち上げ稼働開始しました。

サイバーセキュリティ推進部およびリスク委員会では、全社のリスクを把握し各部門のモニタリングを実施するなど、監視体制を強化することで過去に起こした業務推進や利益拡大といった業績面に囚われた経営を防ぐことも目的としています。


再開後の利用サービス

2018年10月30日時点で再開したサービスは以下の通りです。

再開したサービス
  • 新規口座開設
  • 仮想通貨の入金、購入(BTC、ETC、LTC、BCH)
  • 仮想通貨の出金、売却(全取扱仮想通貨対象)
  • 日本円の入金、出金
  • レバレッジ取引における決済、証拠金の入金
  • Coincheck貸仮想通貨サービス(全取扱仮想通貨対象)

レバレッジ取引においては、新規の取引はまだ開始していないので、注意です。あくまで取引中のボジションを約定(決済)することと、証拠金を入金するのみです。


再開後、以下のサービスについては利用できず、順次再開予定となります。

準備中のサービス
  • 仮想通貨の入金、購入(ETH、XEM、LSK、XRP、FCT)
  • レバレッジ新規取引
  • アフィリエイト
  • 日本円コンビニ入金
  • 日本円クイック入金
  • Coincheck Payment
  • Coincheck でんき

コインチェックと他の取引所を比較

日本にはbitFlyer(ビットフライヤー)やbitbank(ビットバンク)などたくさんの仮想通貨取引所が存在します。

その他の取引所とコインチェックを比較した場合、コインチェックの利点やメリットについて説明します。


コインチェックアプリ

コインチェックといえば、コインチェックアプリ!と言えるくらい使い易いアプリを提供するコインチェック。

コインチェックアプリ
コインチェックアプリ2

仮想通貨初心者にとってやさしいUI(ユーザインターフェース、画面操作)なので、保有する仮想通貨の値動きをすぐにチェックしたり、かこの値動きを把握するなどとても簡単です。

コインチェックアプリは取引をサポートするだけでなく、ウォレットとしても利用できるため、アプリを起動して仮想通貨決済で服を買ったり飲食を楽しむことも可能です。

アプリでできること一覧
  • インストール無料
  • ウィジェットで値動きをリアルタイムでチェックできる
  • アプリだけで仮想通貨取引が可能
  • クレジットでビットコイン購入が可能
  • QRコードで仮想通貨を送金、受け取りができる
  • 海外でもビットコイン支払いができる

取扱銘柄(アルトコイン)の豊富さ

コインチェックは2018年6月18日に匿名系仮想通貨の取り扱いを廃止するまでは国内でもトップクラスの取扱数を誇る仮想通貨取引所でした。 ただし、XMR、REP、DASH、ZECの取り扱いを停止した後も国内の取引所の中でコインチェックだけが扱う銘柄も存在します。 それはFCT(ファクトム)です。

匿名系仮想通貨の取り扱いを停止したことにより、他の仮想通貨銘柄を追加する可能性が高い取引所とも言えます。

今後コインチェックがどのような銘柄を追加するか楽しみです。


セキュリティ対策の意識

コインチェックセキュリティ

BitFlyerやCoinbaseなどもともとセキュリティの高いとされている取引所はありますが、世界中の仮想通貨界隈ではハッキングによって仮想通貨資産が取引所から流出するのは日常茶飯事です。

セキュリティの高さ、低さはもちろんコールドウォレットや管理システムなどの要因も考えられますが、もっとも大切なのは人的ミスを引き起こす「人の意識」が要因となることです。

1度大きなセキュリティ事故を起こしているコインチェックだからこそ、セキュリティ体制において万全な体制で取り込んでいるはずです。


貸仮想通貨サービス(レンディング)

コインチェックが展開する「貸仮想通貨サービス(レンディング)」とは、あなたの仮想通貨資産を貸した金額と期間に応じて、コインチェックから最大年率5%の報酬を受け取ることができるサービスです。

例えば1億円の仮想通貨資産を1年間(365日)コインチェックに貸し付けた場合、500万円の報酬を受け取ることができます。

  • 貸付資産1億円 × 年率5% = 500万円

ただし、仮想通貨の価格は常に変動するため貸付時と返却時での価格に差がでます。

また「消費貸借契約」という無担保での契約のため、コインチェックが破産した場合は資産が返却されないというリスクもあります。

大きい資産を持っている顧客にとっては美味しい話にも見えますが、リスクもあるため利用する際は十分に利用規約とリスクの確認が必要です。

コインチェク:貸仮想通貨サービス

コインチェックの将来性

コインチェックの将来性はスマートフォンアプリのUIにあると考えています。

2017年仮想通貨取引が爆発的に流行した際に、もっとも使われていたアプリはコインチェックのアプリです。

それほど、初心者にとっても利用しやすくわかり易い操作画面だからこそ、新規顧客が伸びるわけです。

他の取引所のアプリもインストールして取引したましたが、コインチェックのUIには遠く及ばず、コインチェックのアプリが群を抜いていました。

PCでは他の取引所に負けるところもありますが、スマホで言えばコインチェックはかなり優秀です。

今後日本の取引所として主流になるのは簡単に予想できます。


仮想通貨交換業の登録

コインチェックは0218年11月時点では金融庁から仮想通貨交換業の認可はおりていない状況です。

2017年4月以前より仮想通貨交換業を運営していたため、登録がなくてもみなし業者としての運営が許可されているだけに過ぎません。

マネックスグループのサポートを受けながら運営体制の抜本的な見直しを実施しているコインチェックであれば、今後無事通過する可能性は高いはずです。


取扱銘柄(アルトコイン)の拡大

将来的には他の仮想通貨取引所同様に今後はアルトコインの追加をするはずです。

中でも有力視されるのがbitFlyerとbitbankが取り扱いを開始している「モナコイン」の取り扱いをコインチェックでも開始する可能性は高いとされています。

関連記事:モナコインの将来性と今後の予想

その他にも日本人創業者でヴィタリクもアドバイザーを務めるOmiseGOも有力視されるアルトコインのひとつです。

関連記事:仮想通貨OmiseGO今後の将来性

OmiseGOはアジア経済を盛り上げる通貨として非常に注目されています。