マイニングウイルスとは

マイニングウイルスとは、第三者のパソコンやスマホを無断でマイニングという作業に利用するコンピュータウィルスです。


パソコンが重くなるマイニングウイルス

自身のコンピュータがマイニングウイルスに感染すると、インターネットを閲覧したりアプリを動かすために使うCPU(演算処理装置)の機能が奪われるため、Youtubeで動画を見たりアプリを動かす際にいつもよりも処理が遅くなったり、勝手にパソコンが止まったりすることになります。

マルウェアのような他のコンピュータウイルスのように勝手にファイルを削除されたり、パスワードが盗まれるというようなウイルスではありません。

マイニングウイルスは無作為に相手のPCリソースやスマホの処理能力を奪い取るという性質があります。


マイニングウイルスの種類

マイニングウイルスといっても、ウイルスの種類は1種類ではありません。

マイニングウイルスの種類
  • CoinHive:サイト閲覧で仮想通貨Moneroをマイニング
  • ADB.Miner:Amazon Fireを狙う不正ソフト
  • HiddenMiner:Android端末に感染
  • CoinMiner:WEB広告経由で感染
  • Adylkuzz:仮想通貨Moneroをマイニング

CoinHive

CoinHiveによるマイニングは、2018年に日本で刑事事件となり有罪判決となった事例があります。

関連記事:仮想通貨マイニング(Coinhive)は日本で刑事事件、有罪判決となる

詳細は上記記事にもまとめてありますが、CoinHiveは無断でWEBサイト訪問者のCPUを仮想通貨マイニングに利用する「クリプトジャッキング」と呼ばれる行為の一つです。

他人のパソコンを「無許可で」「勝手に」利用することから有罪が判断されたとしています。

CoinHiveは悪意のあるウイルスとして見られる一方で、WEBサイトのユーザビリティを向上させる手段として考えられている側面もあります。


ADB.Miner

ADB.Minerは家庭用テレビやAmazonFireを含むAndroid製品と繋がったIoT製品を対象に感染します。

感染したIoT製品は処理速度を奪われ最終的には動かなくなり、テレビではAndroidのマークとTestという文字が表示されるといいます。

対処方法についてはAmazon公式サイトにも掲載れているため、いくつかの対処方法を試すことで解決することが多い。


マイニングウイルスの被害事例

2018年のマイニングウイルスによる被害は仮想通貨メディアのCoinChoiceによれば前年比4,000%も増えているといいます。

超人気サイトのマイニングウイルス

月間利用者が数百万人を超える「Pirate Bay」は音楽や映画ファイルを配信する超人気サイトです。

2017年9月にマイニングウイルスを設置し、無断で訪問者のCPUを利用し仮想通貨Moneroをマイニングしているということを明らかにしました。

サイト運営者は「サイト内の広告を取り除くために、マイニングを実施した」と回答。


日本でのマイニングウイルス被害

2017年12月13日の京都新聞によれば、滋賀県大津市の社団法人である滋賀グリーン購入ネットワークが運営するWEBサイトがマルウェアとマイニングウイルスの2重ウイルスに感染しサイトを閉鎖した事がわかりました。

京都新聞:PC乗っ取り仮想通貨「採掘」 ウイルス被害でサイト閉鎖

マイニングウイルスの怖いところは善意のあるWEBサイト保有者が犯罪に協力させられてしまうという点にあります。

通常はマイニングウイルスを使ってWEBサイト訪問者にウイルスを感染させる用途として利用されると思われがちですが、実際の事件では他のコンピュータウイルスを使って第三者が優良サイトをハッキングしマイニングウイルスを埋め込むという被害もでているということになります。

その結果、ウイルスによってハッキングされたWEBサイト運営者が犯罪者として扱われる可能性が高いということです。

マイニングウイルス利用者の被害

仮想通貨が世界的に見ても全く新しい技術のため、仮想通貨やマイニングに関する法律がほとんどないという現状で起こる犯罪は、それを取り締まることも難しいとされています。

つまり、マイニングをしている人(仮想通貨マイナー)は犯罪をしているという認識がないにも関わらず裁判所や警察の一方的な判断に基づいて犯罪者となるケースがあります。

日本で初めてマイニングで有罪判決となった事件に関しても、有罪判決を受けた側はその犯罪性について疑問があります。

日経新聞:仮想通貨獲得で不正の男に有罪 仙台地裁判決

マイニングに関する法律が整備されてない現状ではマイニングウイルスを利用している方々も被害を受けているということになります。


マイニングウイルスへの対策

マイニングウイルスの被害事例を見れば明らかですが、マイニングウイルスへの対策は他のコンピュータウイルスへの対策をすることも重要です。


怪しいサイトにアクセスしない

スウェーデンの音楽や映画配信サイトPirate Bayがマイニングを仕掛けたように、マイニングウイルスを設置しているサイトにアクセスしてしまえば、勝手に感染してしまいます。

おそらくアクセスする前に事前に調べることはほぼ不可能なため、不用意に海外サイトや怪しいサイトにはアクセスしない事が重要となります。

不用意にメールを開かない

マイニングウイルスは他のマルウエアなどコンピュータ操作ができるウイルスの感染を防ぐことも重要なため、不用意に怪しいメールを開くことはできません。

「応募者全員○○プレゼント」「必ず当たる○○」など見覚えのない怪しい誘惑メールは開かない事がマイニングウイルスへの感染に対する対策となります。


セキュリティソフトを利用する

セキュリティ(アンチウイルス)ソフトを使ってコンピュータウイルス感染を防ぐ方法があります。

マイニングウイルスは他のウイルスと一緒に感染することもあるため、一般的なアンチウイルスソフトを使うのも有効です。

ただし、これさえ使えば必ず感染しないというソフトはありません。あくまで感染する可能性を低くするということです。


広告ブロックソフトを利用する

WBサイトに勝手に表示される広告をすべて非表示にできるアプリがあります。

IphoneでもAndroid版でもいくつかリリースされています。

マイニングウイルスは広告経由で感染することもできるため、広告を表示させない事でリスクを軽減することができます。


マイニングウイルス対策のまとめ

マイニングウイルスに感染しないためにできる手段をまとめると、以下のようになります。

マイニングウイルス対策
  • 怪しいサイトにアクセスしない
  • 不用意にメールを開かない
  • セキュリティソフトを利用する
  • 広告ブロックソフトを利用する